コラム

「そんなつもりじゃなかった」が命取り。中小企業のWeb担当者が知らずにやっている、本当に怖い画像・著作権トラブル

ホームページやブログの更新、公式SNSの運用など、現代の中小企業においてWebの発信は欠かせない営業活動です。
限られたリソースや時間の中、日々スピード感を持って熱心に取り組まれている企業も多いのではないでしょうか。

しかし、その素早い行動力の裏側で、「法的リスクへの備え」はおろそかになっていませんか?

ブログ記事やLP(ランディングページ)を作る際、
「Googleで見つけた画像を、そのままアイキャッチに使おう」
「無料素材サイトのイラストだし、自社のチラシに印刷しちゃおう」
もし、社内でこんな画像選びが行われているとしたら……非常に危険です。

「悪気はなかった」では決して済まされないのが、ネット上の「著作権」の世界。
ある日突然、法律事務所から「数十万円の損害賠償請求」が届き、青ざめる中小企業が後を絶ちません。

今回は、Web担当者が陥りがちな「本当に怖い画像トラブルの事例」と、会社を守るための「正しい防衛策」をわかりやすく解説します。

なぜ中小企業が狙われる?Web画像の「著作権」

そもそも著作権とは、「人が作ったもの(写真、イラストなど)を、無許可で勝手に使ってはいけない」というルールです。よくある2つの誤解を整理しておきましょう。

ネットの画像は無料で使っていい?

Googleの画像検索で出てくるものはフリー素材ではありません。
すべて誰かの「財産」です。
ビジネスに無断で使うことは、他人の財産を勝手に盗むのと同じです。

「引用」と書けばセーフ?

「〇〇より引用」と書けば大丈夫、というのは間違いです。
法律上の引用は「自分の文章を説明するために、どうしてもその画像が必要な場合」のみ。ブログの見た目を華やかにするだけの飾り(アイキャッチ)は、ただの「無断転載」とみなされます。

「うちみたいな小さな会社は誰も見ていない」という油断は禁物です。
現代はAIを使った「無断転載発見ツール」があり、ロボットが自動で不正利用を見つけ出すため、チェックの甘い中小企業ほどターゲットになりやすいのです。

知らずにやっている!本当に怖いNG事例3選

中小企業の現場で実際に多発している、3つのリアルなNG事例を見ていきましょう。

1.「無料素材サイト」だから大丈夫…の落とし穴

無料素材サイトには、必ず「利用規約」があります。
「個人ブログは無料だが、企業の商業活動(商用利用)は有料」
「Webは無料だが、印刷してパンフレットにするのはNG」
といった制限が一般的です。
「無料」という言葉だけを見て規約を読まずに使うと、後から数十万円の規約違反金を請求されるケースがあります。

2. 他人のSNS(InstagramやX)のスクショを勝手に掲載

自社の商品がSNSで褒められていたからと、その画面をスクリーンショットして自社サイトに「お客様の声」として無断掲載するケースです。
いくら自社製品の写真であっても、撮影した写真や文章の著作権は「投稿した本人」にあります。無許可の掲載は法的トラブルを招きます。

3. フリーランスとの「契約の認識ズレ」

外部のデザイナーに安価で「Webサイト用のバナー」を作ってもらった後、「出来が良いからチラシにも使い回そう」と流用するケースです。
多くの場合、著作権はデザイナー側に残っています。
「Web用」として契約した素材を、勝手に別媒体に使い回す(二次利用する)のは契約違反になります。

会社と担当者を守る!明日からできる「3つの防衛策」

これまでに挙げたようなトラブルは、決して他人事ではありません。
しかし、正しい知識と少しの工夫さえあれば、誰でも未然に防ぐことができます。
ここからは、会社と担当者様を予期せぬリスクから守るために、明日からすぐに実践できるシンプルな3つの防衛策をご紹介します。

対策①:素材サイトの「利用規約」を画面保存(スクショ)しておく

素材サイトの規約が後から変更されることもあります。
ダウンロードした際「当時の利用規約(商用利用OKの記述)」をキャプチャして画像と一緒に保管しておけば、万が一の際の強力な証拠になります。

対策②:社内の「画像利用ルール」をA4用紙1枚で作る

「Google検索の画像は絶対に使用禁止」
「画像は会社指定の契約素材サイトからのみ使う」
といった最低限のルールを箇条書きにし、社内で共有するだけで、担当者の暴走やミスを防げます。

対策③:SNSの口コミを使いたい時は「DMで一言許可をもらう」

無断でスクショを載せるのではなく、公式アカウントから「弊社のサイトで紹介してもよろしいでしょうか?」とDMを送りましょう。
リスクがゼロになるだけでなく、声をかけられたお客様がファン(リピーター)になってくれるメリットもあります。

まとめ:「攻め」のマーケティングは、「守り」の安心があってこそ

せっかくブログやSNS、ホームページの更新を頑張って集客に成功しても、たった1枚の画像トラブルでそれまでの努力や会社の信用、そして大切なお金が吹き飛んでしまうのはあまりにも勿体ないことです。

マーケティングで成果を出すためには、足元(守り)の安全、つまり「法的リスクへの備え」を固めることが大前提です。正しいルールと知識を持つことは、会社のブランドを守るだけでなく、担当者様が不安なく、伸び伸びと発信活動に集中できる環境を作ることにも繋がります。

まずは自社のサイト運用が安全かどうか、一度確認してみてはいかがでしょうか。

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著者

SMCマーケティング
マーケティングコンサルタント・WEB広告プランナー
板橋正人

多業種の売上向上に貢献するマーケティングコンサルタント。WEB広告プランナーも務め、BtoB・BtoC商材で売上や問い合わせ増加の実績が多数あり、課題に応えた具体的な戦略で成果を上げています。

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